epohedimg003

 令和2年2月18日に開催した「SDGs人材育成フォーラムinおおいた」について、意見交換や質疑応答の内容を盛り込んだ詳細報告を掲載いたします。

 下記の開催レポートも併せて御覧ください。

【開催レポート】SDGs人材育成フォーラム in おおいた | EPO九州 九州地方環境パートナーシップオフィス
https://epo-kyushu.jp/epo-topix/news-of-epo-kyushu/1481-sdgs-in-2.html

 

 

「SDGs人材育成フォーラムinおおいた」

DSC 2695 re

■開催日時:令和2年2月18日(火) 13:30〜16:15
■開催場所:全労済ソレイユ 7階カトレアA(大分市中央町4丁目2番5号)
■主  催:九州地方環境パートナーシップオフィス(EPO九州)
■後  援:大分県
■ご参加者いただいた皆様:61名

 

【全体の概要】

2020年2月18日、SDGs(持続可能な開発目標)の推進に向けた人材育成、環境教育について啓発し、関係主体の連携促進を図ることを目的に、講演と事例発表、意見交換を行いました。最初にEPO九州よりSDGsと、SDGsを日本で取り組むにあたって環境省が提唱している「地域循環共生圏」について紹介し、続いて「おおいたうつくし作戦の展開」をテーマに大分県での人材育成事業について、「企業が取り組むSDGs・社会貢献活動」として東京海上日動火災保険株式会社大分支店より事例紹介がなされました。NPO法人ABC野外教育センターでは、これまでの19年の活動を通して見えてきた人材育成についての取組みを紹介。その後、登壇者による意見交換、参加者からの質疑応答を通して、SDGs、SDGsの達成、持続可能な社会に向けた人材育成の需要性について認識を深めました。

 

『SDGs・地域循環共生圏と人材育成について』 

EPO九州 澤 克彦

さまざまな分野の人たちとつながる合言葉「SDGs

 はじめにEPO九州から、「SDGs」について、また環境省で取組む「地域循環共生圏」について説明を行いました。SDGsの「Gs」は「Goals」であることから、1つ1つの目標ではなく複数形の“目標群”と捉えること。また、さまざまな課題同士がつながっており、その全体を捉えることがSDGsの意識として大事であること、さらに、SDGsの達成、持続可能な社会をつくるためには、さまざまな課題に向き合って行けるような、夢を語って一緒に切り拓く力を持った人づくりが重要になってくることも強調しました。

 また、SDGsの目標を掘り下げていくと、地域や地域社会の取組みといった身近なところまでおりてくる。これまで活動してきた内容や既存の枠組みの中にもSDGsの17の目標が含まれていることを意識してもらい、今後活動を進める上でSDGsの視点を持つことが、それぞれの得意分野を持つ方々との接点を増やすことにつながること。そのことによって、地域のさまざまな資源や得意分野についてつながっていくことが、持続可能な地域づくりである「地域循環共生圏」につながる、と話を締めくくりました。

 

『おおいたうつくし作戦の展開〜大分県環境教育行動計画とともに〜』

大分県生活環境部うつくし作戦推進課 参事監兼課長 御沓 稔弘氏

一歩踏み込んだ、地域の課題解決・活性化に向けた活動

 大分県生活環境部うつくし作戦推進課の御沓 稔弘氏より、大分県の地域資源を守るための「うつくし作戦」の展開と、SDGsを反映した大分県環境基本計画について情報提供をいただきました。国立公園やユネスコエコパーク、ラムサール条約に登録されている豊かな自然環境を持つ大分県では、平成15年度から開始した「ごみゼロおおいた作戦」を発端とし、平成28年度に「おおいたうつくし作戦」がスタート。自然環境を将来世代へ継承することはもちろん、身近な環境保全活動から、地域の活性化にまで視野に入れた活動を実施しています。
 県民あげてのキャンペーンの他、子ども向けの人づくり事業や環境教育アドバイザーによる講座、幼児向けの環境劇巡回公演、指導者向けの環境ワークショップを開くなど、人材育成事業にも注力。また、第3次大分県環境教育等行動計画には、「未来を創る力を育む教育の推進」として、SDGsやESD(持続可能な開発のための教育)の視点を加えた環境教育の推進を取り入れたこと。これまでの環境教育からさらに踏み込んで、地域課題を知り、その課題の解決に向けてどんなことができるのか、といったテーマが新たに追加されたことも説明されました。

 

 

『企業が取り組むSDGs・社会貢献活動』 

東京海上日動火災保険株式会社大分支店 次長兼業務グループリーダー 和田聡氏

本業を通じた持続可能な社会貢献活動

 東京海上日動火災保険株式会社大分支店の和田 聡氏からは、企業としての商品・サービスを通じたSDGs、社会貢献活動についてご紹介いただきました。東京海上日動グループでは、経営理念に沿った「グループCSR憲章」をもとに行動することを使命とし、自社の商品・サービスやその他の価値提供をSDGsの17のゴールと紐づけることで、本業を通じた持続可能な社会貢献活動を全社員参加型で展開しています。
 例えば、「Green Gift」プロジェクトでは、お客様にウェブで約款等を見ていただくことにより、紙資源の使用量を削減。その分節約されたお金を積み立て、マングローブの植林を20年続けています。東南アジア9カ国では、植林したマングローブの森が新たな生態系を育み、防災や地域経済にも良い効果をもたらしています。さらに、「Green Gift地球元気プログラム」では、NPO法人ABC野外教育センター等とパートナーシップを組み活動。また大分支店では、全国的には小学校で開催している「ぼうさい授業」を、県内の保育園で行うなど幼児期からの防災啓発にも取り組んでいます。その他にも、ウォーキング&ゴミ拾いなど健康と福祉、地域貢献に通じる活動について事例紹介をいただきました。

 

 

『協働で取組む地域の人材育成』 

NPO法人ABC野外教育センター 代表理事 藤谷 将誉氏

SDGsのゴールに関係していた長年の活動

 NPO法人ABC野外教育センターは、青少年の健全育成、社会教育の推進、国際理解の推進という三つの柱を掲げて事業をスタートして19年。これまでの活動を通して行ってきた人材育成について、藤谷 将誉氏より情報提供が行われました。大分県の「地域を担うNPO協働モデル創出事業」においては、豊後大野市内にあるキャンプ場やゲストハウスを、8泊9日で子どもたちと自転車で移動しながら滞在。その日初めて出会う学年も違う子どもたちが、自分たちで考え悩み、決断、行動する姿を大人はなるべく口を出さず見守ります。滞在した先では、この事業がきっかけとなり、これまで無かった子ども向けのプログラムが新設。活動した地域でその後実際にプログラム化され、それによって人が育ち、新しい経済を生み出して行くというきっかけを作る活動になりました。

 「Green Gift地球元気プログラム」では、初めて屋形島でのプログラムを開催。ここでも、地域と協働することによって新たにプログラムがつくられただけでなく、現地にゲストハウスが生まれるなど、自分たちがやってきたことがその後の地域につながっているケースも。協働やパートナーを組むことで、これまでメインとしていなかった活動にも取組むことができていると、今後の新たなプログラムの展望についてもお話しいただきました。

 

 

【意見交換・質疑応答の概要】

 フォーラムの後半は、登壇者を交えてEPO九州ファシリテーションによる意見交換を行いました。まず、NPO、企業、行政として、その取組みや業務の中でのSDGsの活用や人材育成について、それぞれの視点での考えや意見を伺いました。


 NPOの立場として藤谷氏からは、19年の活動を振り返った時に、やってきたことが結果的にSDGsに結びついていたこと、活動に参加する子どもやボランティアに来てくれる高校生や大学生には、人との関わりの中で目標に向かって行くことを伝えていること、そういったことからSDGsのゴールの№17、パートナーシップというのは大切なキーワードであるという意見をいただきました。


 また、企業の立場として和田氏からは、経営理念自体がステークホルダーに対する貢献、責任という観点で作られているものであり、サスティナビリティの概念を有していること、また、採用時の学生や社内の社員に対しては「自ら考え発信し、行動すること」を伝えており、そういった人材の醸成のためにも、「自由闊達」という企業風土を守っているというお話をいただきました。


 行政の立場として大分県の御沓氏からは、さまざまな計画や施策を練り直す際にはSDGsのゴールをできるだけ反映するよう心がけていること、県民や職員に対しても意識啓発をしていること、また、県職員の人材育成についても今後SDGsがきっかけになってくれるのではないかという期待も込められました。


 その後の質疑応答では、CSRについて企業や社員への周知や啓発の方法について、子どもたちが地元に帰ってくる動機づけやグローバルな問題をグローカルのことと 感じてもらうための機会創出、高齢者や課題解決への興味が薄い人への人材育成のアプローチなどについて質問が飛びました。NPO、企業、行政といったそれぞれの立場での意見を踏まえ、課題解決にはそれぞれの得意分野を生かし、協働して取組むことでSDGsのゴールを目指して行けること、それを実現できる人材育成の重要性についても改めて意識を深められた時間となりました。

 

~自分たちの「まちづくり」は、この方向で間違ってない!~

 

 美和台校区社会福祉協議会 会長 城下 邦芳 さん

1 shiroshita

 

■美和台校区社会福祉協議会・自治会のことを教えてください。

 美和台校区は福岡市で最も高齢化率が高い地域の1つで、高齢化率は27%を超え、一部町内会では45%を上回るところもあります。また、美和台は、昭和40年代後半に開発された住宅地で、坂が多く、高齢者や乳幼児を抱えた世代は、徒歩での外出は厳しいという状況があります。戸建住宅で高齢者夫婦のみ、又は独居の世帯が増え、引きこもりがちになる高齢者が増えることが、懸念されている地区です。
 福岡市では、自治協議会組織と共に小学校区ごとに、校区社会福祉協議会が設置されています。私自身、45歳を過ぎてから、地域活動に関わりを持ち始めました。それは自分の勤めていた百貨店の経営難がきっかけでした。自社の商品を売るためには、百貨店にお客さんに来てもらうだけではなく、地域の人に自分の働いている百貨店や、自社の商品に馴染んでもらう必要がありました。そこで、自らが地域に入り込んで地域の方と親密な関係性を築く必要性があると感じ、これまで以上に地域と関わり合いを持つようになりました。

私自身若いころから野球をやっていたので、地域のソフトボール大会や体育協会を手伝ううち、子ども会育成連合会の役員を仰せつかりました。私の息子も、町内のソフトボールチームに参加していましたが、今思えば、息子は私が育てたというより、町内会の皆さんに育ててもらったくらいの恩恵があります。その意味で地域に恩返ししたいとの思いもあり、今では、美和台地区の自治会・防災会活動・社会福祉協議会活動に従事しています。

 

 

■同時解決事業への関わりのきっかけは?

文部科学省主催で、2030年の超高齢社会を見据えた、地域づくりの取組があったのですが、地域の活性化を地域住民だけで考えるのではなく、地域の企業や団体などに呼びかけて、「出会いの場」をつくるというものでした。そのときに立花高校も参加されていて、同じ地域で協力してやっていこうという話になりました。

そして、私自身が美和台校区を「もっと暮らしやすくできないか」と模索し、色んなイベントやセミナーに参加する中や「おたがいさまコミュニティ会議」(住民・行政・事業者が地域課題を協働して解決する関係性を備えた地域会議)の場で、「NPO法人循環生活研究所」(以下、循生研)に出会いました。循生研は、長年、美和台地区で継続的な資源循環を目指し、ダンボールコンポスト活動をしていて、活動開始直後からの参加者が高齢化し、コンポストを続けられなくなったり、フォローアップの講座にもだんだん足が遠のいている、という状況に直面していました。一方で、美和台校区社会福祉協議会では、高齢者の安否確認が地域課題となっていて、循生研のコンポストクルーがコンポストの手入れと共に、高齢者宅の安否確認を行ってくれれば一挙両得であり、一緒に出来ないかと話し合いを重ねてきました。今では、地域のごみ減量にもつながる環境課題と社会課題を、同時に解決するための同時解決事業として、循生研をバックアップしながら活動を行っています。

 

 

■同時解決事業を開始する前と現在までの地域の変化は?

校区内の公民館の出入り口にコンポストを置いていますが、それを見た住民の方々が興味を持って、「自分の家でもやってみよう」という意識が少しずつ広がっているように感じています。高齢者だけではなく、若い世代の方もコンポストに少しずつ興味を持ってくれているようです。“見える化”してアピールしていくことで、人から人へのつながりを通して、少しずつコンポストが広がっていくこを期待しています。

コンポストを用いた取り組みによって、地域の人との関わりができるということは、大きな変化です。。畑の手入れやコンポストの手入れをしてくれる人が、家に訪問しに来てくれるという関係ができることで、人とコミュニケーションをとることができる。そして、「困りごとや心配ごとはないか」とお声掛けすることができる。また、高齢者の方などは、コンポスト巡回で家に人が来ることで日常生活に刺激が生まれ、生活にメリハリが出ているようです。その反面、今後は担い手育成も必要だと考えています。コンポストは団地でもできる、ごみ減量にもつながるという利点もあるので、もっと地域に広めていきたいと考えています。

そのためには、コンポストの成功体験を伝えることができる人材を増やしていく必要があります。成功体験を伝えることで、人から人へと影響を与え、そこから広がりができます。コンポストを継続して、長く続けてもらいたいです。こうした小さなことの積み重ねと継続で、数年後に新しいコミュニティの形になっていくのではないかと期待しています。

 

2 shiroshita

 

 

■同時解決事業の成果は?

同時解決事業をするまでは、「地域の課題(困りごと)を、解決するためにはどうしたら良いのか」がはっきりと見えていませんでしたが、同時解決事業に取り組んだことによって、これからの美和台地区のまちづくりの方向性と道筋が見えたと実感しています。自分たちの「まちづくり」は、この方向で間違ってないと確信しています。

また、東北のブロック研修では、山形県鶴岡市三瀬地域の人々が、自然豊かな森の地域の宝を活かし、地域興しの活力にしていることを知りました。我々も、もっと地域の資源を活かすべきだと痛感しました。加えて刺激をうけたのは、住民の方々がSDGsを当たり前のように口にしていました。私も個人的に「美和台版SDGs」を作っていましたが、三瀬地域の皆さんの話を聴いて、内容をより深いものに更新しました。

 

 

■今後の美和台地域の展望について

私どもが暮らす「地域」とは、競争の社会ではなくて「共生の社会」であること、共生することが地域社会を支えていく、という視点が大事だと私は考えています。「経済的には豊かではないが、生活するには豊かな環境」という、誰一人取り残さないまちづくりを、住民一体となって出来たらと思っています。

地域の活動は、福祉なら福祉だけといったように、1つの分野に絞って取り組むのではなく、自給自足の農業や能力を引き出す教育分野など、いろんな方面と協力し合いながらwin-winな関係で、活動をやっていく方法があると思います。そのためには、一方的なGive & Giveではなく、Give & Takeの関係が大切です。

そして、循生研や地元の高校(立花高校)、地元の事業者と連携し、耕作放棄地、廃棄ロスなどの問題を解決し、地域の中で資源を循環し、価値を生み出して、いずれは収益事業として活動できつつ、「地球環境にやさしいまちづくり」の仕組みを、作ることができたらと考えています。美和台地区のコミュニティを深めるために、これからも尽力していきたいと考えています。

 

九州環境教育ミーティング(略称:KEEM)では、環境教育、環境保全、地域づくりなどに関心のある個人・団体・企業・行政などが交流し、お互いに学びあうことを目的として、九州各地で大会を開催しています。
今年度の会場は、熊本県球磨郡球磨村にて、4回に分け四季折々の実施形態で進めています。

1

その第2回となる「冬編」が、球磨村三ヶ浦地区の「田舎の体験交流館さんがうら」にて開催されました。この施設は、球磨村にて平成22年3月に135年の歴史を閉じた一勝地第二小学校に新たな風を吹き込み、農林業の体験や自然に親しむ拠点として活動しています。

【参考】さんがうら 田舎の体験交流館 

☆九州地方環境パートナーシップオフィスは九州・沖縄地方における環境教育およびESDを推進するため、ステークホルダーと協力し本ミーティングを共催しています。


【実施スケジュール】
■1日目(2月1日 土曜日)
14:00 受付
14:30 開会・オリエンテーション
15:00 球磨村の郷土食について説明
15:30 ワークショップ(体験)「郷土に伝えられた食を味わいつくそう」

■2日目(2月2日 日曜日)
07:30 朝食
09:00 ワークショップ「地名・地域に伝わる伝承から見る球磨」
11:00 振り返り(各グループの発表・質問など)
12:00 閉会


冬編のテーマのひとつは「食」です。
球磨村地域に伝統的に伝わる食について、施設スタッフのみなさんから食文化についての解説と、調理のお手伝いをいただきながらメニューに取り組みました。

 

2
3

4

4

5
 
稲作だけではなく、果樹やジビエ食材など多彩な食文化は、地域で協力しながら、大変困難な治水や農業技術の改善に努力を重ねてきた結果である点が参加者に伝わりました。
またこの食文化をアクティビティと捉え、調理体験を観光資源として提供していることも説明されました。
環境教育と食文化は一見、異なる分野であるように見えますが、根ざす部分は同じであり、次世代への伝承を含め、体験活動として導入する必要性について、各自が考えるワークショップとなりました。


翌日は「地名・地域に伝わる伝承から見る球磨」と題しワークショップを開催しました。
参加者は球磨村総合運動公園へ移動し、「人吉層」の見学を行いました。
この地層は、人吉盆地が人吉湖と呼ばれる大きな湖だった時代に、湖の底に流れ込んだ泥や砂、小石や火山灰などが堆積してできています。この地層からは真水に堆積したことを示す貝や水草、樹木の化石が多く見られます。
この運動公園では、この人吉層からでいている丘がきれいに観察できます。
※見学当日は朝靄が濃い状況でしたが、日頃ははっきりと観察できます。

 
6
7
 
続いて参加者は、三ヶ浦地区に戻り松谷棚田を見学しました。
体験交流館の真下に広がるこの棚田は、日本棚田百選にも選ばれる美しい棚田です。
標高150メートルから250メートル、100メートルの落差に渡って美しい田が広がっています。
美しいだけではなく、棚田周辺には巨大な石や巨木が点在し、棚田を広げるために村の人々が努力を重ねて来たことが伺えます。
一部の田では耕作を休止していることも説明があり、後継者の確保や農産物の消費拡大も村の課題としてあることが参加者に伝わりました。

【参考】松谷棚田展望所 

 
8
9
 
プログラムの最後のワークショップとして、「地名・地域に伝わる伝承から見る球磨」を実施しました。
球磨郡周辺の79集落中、約60の集落が、主な居住者の名字と一致する地域であり、集落の名前が重要なメッセージとなっています。そこには、地域ごとに伝えられた自然現象の生活への影響、災害への考え方が表されています。
参加者は地域の地図を基に、時代によって変化する字名と地域の歴史や、球磨川による洪水被害常襲地帯としての球磨村、球磨川の右岸と左岸で大きく変わる地質、災害の頻度など、様々なキーワードから情報を読み解く内容です。
地名からイメージをふくらませると地域の産業や、防災に対しての考え方、土地の位置づけなど様々なメッセージを読み取ることができ、その豊富な情報量に参加者は大きく驚いていました。

ワークショップには球磨村住民の方にもご参加いただき、実際の歴史や防災についての意識などを、ワークショップ結果と照らし合わせ、様々な角度から検討を行いました。
また、こうした情報や考え方を、環境教育という視点から、次世代に伝えていくことの重要さと、その手法についても各参加者が想像し、どの地域でも実践できるテーマであることを再確認しました。

 
10

11

12

また、ワークショップの最後には実行委員会から、環境省の提唱する地域資源を活用し自律分散型の社会を形成しながら地域の活力を最大限に発揮する考え方、地域循環共生圏についての話題提供を参加者へ行い、環境教育や環境保全が果たす役割についても参加者で検討、共有を行いました。

【参考】地域循環共生圏ポータルサイト

 13
以上の内容で、九州環境教育ミーティング 球磨 冬編を締めくくりました。
次回は春編として、同会場で季節感を盛り込んだ内容で実施いたします。
募集等につきましては、ホームページ等で発信を行いますので、ぜひご参加ください。
 14

東京海上日動火災保険株式会社では、契約時の「ご契約のしおり」等をホームページ等で閲覧する方法を選択いただくことにより、紙資源使用量削減額の一部で、国内外の環境保護活動をサポートする「Green Gift」プロジェクトを実施しています。

「Green Gift」プロジェクトの象徴的な取組として、東南アジア地域等におけるマングローブ植林活動を実施してきました。2013年10月からは、日本NPOセンターと国内環境NPOが協力し、主に子どもたちとそのご家族を対象とした環境保護に関する体験活動の展開「GreenGift 地球元気プログラム」を開始しました。

2019年10月からは第4期として新たな3年間の取組が実施されており、九州地方環境パートナーシップオフィスは、その地方支援事務局として、福岡県、大分県、宮崎県の活動を支援しています。

【参考】Green Gift 地球元気プログラム | Green Gift | 東京海上日動火災保険


今回はそのプログラムの一環として、各県の実施団体の経験交流や情報交換をとおして、実施団体の取り組みのステップアップと、課題解決のための団体間のネットワーク構築を目指すブロック会議を大分県にて開催しました。
 


■フィールド視察(杵築市住吉浜地域)(令和2年2月17日)


 2日間に渡るブロック会議初日は、フィールド視察として現地の活動団体であるABC野外教育センターの藤谷様から杵築市住吉浜をご紹介いただきました。
DSC 2591
ABC野外教育センターは幅広い年齢層を対象に冒険教育をベースとしたプログラムを実施しており、杵築市だけでなく、広く大分県全域で活動を展開しています。
住吉浜でのリゾート施設とも連携しており、NPOと企業の協働としては早期から取り組みを進めておられます。
住吉浜は古くから景勝地となっている砂嘴地形の砂浜で、海水浴場としても非常に良い水質を保っている他、カブトガニを観察できるスポットもあります。

DSC 2584
ABC野外教育センターでは、このフィールドを活用し、幼児から大学生、そして企業研修など多彩な受け入れを行っています。敷地内ではツリーハウスの体験や、美しい砂浜を活用したビーチコーミング、そして冒険教育のノウハウに基づいたアクティビティなど、様々な活動を提供しています。
住吉浜のフィールドを隅々まで視察しながら、各施設の利用について具体的な説明が行われ、提供プログラムの幅広さに驚きがありました。

活動団体のみなさんからは、安全管理の手法や社会人研修の実情など、様々な質問が行われ、各団体の活動に活かせるポイントについて情報交換が進みました。

DSC 2590
DSC 2605
 


■ブロック会議の実施(大分県大分市)(令和2年2月18日)


 翌日は大分市に会場を移し会議の実施を行いました。

 ご参加いただいたABC野外教育センター(大分県)、大淀川流域ネットワーク(宮崎県)、北九州ESD協議会(福岡県)、の3つの団体のみなさまから、団体の概要とこれまでどのような活動を行ってきたか、GreenGift地球元気プログラムに取り組みにあたってどのようなことを意識しているかなどについてご紹介いただきました。

 

 

■ABC野外教育センター(大分県)

DSCPDC 0003 BURST20200218094217606 COVER

 

■大淀川流域ネットワーク(宮崎県)

DSC 2652

 

■北九州ESD協議会(福岡県)

DSC 2653

 

 

 第四期プログラム実施前の時期でもあり、今期より初めてプログラムに参加される団体もあることから、プログラムの実施をとおして、どのような変化が団体にもたらされたか、活動の幅がどのように広がったのかに議論が集まりました。
 また、野外体験を中心とすることからリスク管理の手法についても改めて議論が深まり、リスクの把握や想定、緊急時の情報共有などについてより実践的な話題が検討されました。
 参加者の増減についても、活動団体として不安の多いところでもあり、チラシの配布手法やインターネットの活用など、成功事例が各団体から紹介されました。

 全国事務局からは、プログラムをとおして、参加者や地域にどのような変化がもたらされたかについて、成果を測る手法についてアドバイスがあり、3年間という期間をとおして、各団体が解決したい課題や、挑戦したいテーマを明確化し、団体の幅を広げるようなプログラムとしてほしいとの意見がありました。


EPO九州では今後も、「Green Gift地球元気プログラム」において、東京海上日動火災保険株式会社、各活動団体のみなさまとの協働が促進されることを目指し、地方支援事務局として積極的な支援を展開してまいります。

 

~ブロック会議にご参加いただいたみなさん~

【活動団体】

  • 北九州ESD協議会(福岡県)
  • ABC野外教育センター(大分県)
  • 大淀川流域ネットワーク(宮崎県)

 

【全国事務局】

  • 日本NPOセンター
  • コ・クリエーションデザイン

 

【関東地方支援事務局】

  • 関東地方環境パートナーシップオフィス

 

【主催・九州地方支援事務局】

  • 九州地方環境パートナーシップオフィス

2月18日(火)九州地方環境パートナーシップオフィス(EPO九州)では、自治体、企業、NPOによるSDGs(持続可能な開発目標)の推進に向けた人材育成、環境教育について啓発するとともに、SDGs推進に関係する主体の連携促進を図ることを目的に、「SDGs人材育成フォーラム in おおいた」を開催しました。
 会場には大分県内を始め、九州各地域から61名の方にお集まりいただきました。

 

ご講演、意見交換の詳細については下記もご覧ください。
 【詳細報告】「SDGs人材育成フォーラムinおおいた」 | EPO九州 九州地方環境パートナーシップオフィス
https://epo-kyushu.jp/epo-topix/1502-sdgs-in.html

 

【実施内容】
日 時:令和2年2月18日(火) 13:30~16:15
会 場:全労済ソレイユ 7階カトレアA(大分県大分市中央町4丁目2-5)
対 象:企業、NPO、環境教育に興味のあるみなさま
主 催:九州地方パートナーシップオフィス(EPO九州)
後 援:大分県


<プログラム>
13:30 開会
『SDGs・地域循環共生圏と人材育成について』
 九州地方環境パートナーシップオフィス
『大分県環境教育行動計画について』
 大分県生活環境部うつくし作戦推進課
『企業が取組むSDGs・社会貢献活動』
 東京海上日動火災保険株式会社大分支店
『協働で取組む地域の人材育成』
 NPO法人ABC野外教育センター
『意見交換・質疑応答』

16:15 閉会
   ~17時 立ち話カフェ
(参加者名刺交換・情報交換会)

 


 プログラムではまず、九州地方環境事務所環境対策課課長 森寄幸様よりご挨拶をいただき、環境省の提唱する地域資源を活用し自律分散型の社会を形成しながら地域の活力を最大限に発揮する考え方、地域循環共生圏についてご説明いただきながら、本フォーラムにご参加の地域、関係者に期待する役割についてご説明をいただきました。

DSC 0008

 

 続いてEPO九州から、改めてSDGs、及び地域循環共生圏についての近年の潮流、人材育成が持続可能な社会づくりに果たす役割について、話題提供を行いました。

DSCPDC 0003 BURST20200218140328484 COVER
【参考】地域循環共生圏ポータルサイト


 続いて大分県生活環境部うつくし作戦推進課からご登壇いただき、大分県で展開する、「おおいたうつくし作戦」の展開と大分県環境教育等行動計画について詳細をご紹介いただきました。

DSC 2679

 この政策は、豊かな大分県の自然環境を基礎として、環境保全の取組が県民運動に拡大し、次世代への自然環境の継承と地域活性化につながる大きな枠組みの取り組みとなっています。

 「おおいたうつくし作戦」は、まちづくり・ひとづくり・なかまづくりの3つのアクションを柱とし、これらアクションの好循環により、県民の環境意識の更なる醸成と持続可能な活動基盤づくりを目指すこととしています。

 そのなかで「ひとづくり」として人材の育成に様々な事業を展開されており、県の環境教育等行動計画、環境基本計画にもビジョンが示されています。

【参考】おおいたうつくし作戦 - 大分県ホームページ


 

 続いて、東京海上日動火災保険会社大分支店よりご登壇いただき、「企業が取り組むSDGs・社会交会県活動」と題し、ご講演いただきました。

DSC 2681

 東京海上グループの社員行動規範には「グループCSR憲章」として示されており、行動原則に基づいた経営理念の実践と、社会とともに持続的成長を遂げ、企業の社会的責任を果たすことが定められています。

 そのなかで、「GreenGift」プロジェクトが開始され、20年間にわたり東南アジア等の国々(9カ国)で、マングローブ植林が継続されてきました。

 2013年からは「GreenGift地球元気プログラム」として日本全国各地で、地方の部店と日本NPOセンター、環境NPOが協力し、主に子どもたちとそのご家族を対象とした環境保護に関する体験活動の展開を開始しています。


【参考】Green Gift | 東京海上日動火災保険

 

最後にご登壇いただいたのは、大分県杵築市を拠点に活動するNPO法人ABC野外教育センターです。

DSC 2689

 幅広い年齢層を対象に冒険教育をベースとしたプログラムを実施しており、杵築市だけでなく、広く大分県全域で活動を展開しています。住吉浜でのリゾート施設とも連携しており、NPOと企業の協働としては早期から取り組みを進めておられます。

 住吉浜は古くから景勝地となっている砂嘴地形の砂浜で、海水浴場としても非常に良い水質を保っている他、カブトガニを観察できるスポットもあります。

 ABC野外教育センターでは、このフィールドを活用し、幼児から大学生、そして企業研修など多彩な受け入れを行っています。
 大分県の各フィールドで、冒険教育のノウハウに基づいたアクティビティなど、様々な活動を提供していることが紹介されました。
 上記「GreenGift地球元気プログラム」の大分県の活動団体でもあります。

【参考】NPO法人 ABC野外教育センター facebookページ

 
 以上の皆様にご登壇いただいた後、EPO九州のファシリテーションで意見交換を実施しました。

DSC 2699

 それぞれの登壇者のご発言からは、環境教育による県民の環境保全意識の更なる醸成、社会とともに持続的成長を遂げるための行動の大切さ、SDGsの達成のために不可欠な人材育成「ひとづくり」を重視している点が強調され、各関係主体が協働しながら生み出す力の大きさについても述べられました。

 今後も九州地方環境パートナーシップオフィスでは(EPO九州)、九州・沖縄地域の関係主体のみなさまの協働を促進し、SDGsの普及啓発、地域循環共生圏の発信を行ってまいります。

 

【参加者の声】 ※一部紹介

・NPOの行動と人づくりは参考になった。
・SGDs、ESD、CSRについて実務の話が聞けてよかった。
・企業やNPOなどの、様々な立場からのSDGsの取り組みについて知ることができた。
・「うつくし作戦」を県が主導で進めていくことで、他分野で横の繋がりが持てているのではないか。
・自分達にもできることがあるか、考えるきっかけになった。
・いろいろな分野の方と接点を増やし、自分で発信、考え行動することが大切。
・一過性で終わることなく継続することが重要である。
・企業だけの活動ではなく、次世代層や、地域の方々と共に活動していくことが地域課題の解決につながることを改めて思った。
・ひとりではなくチームで活動していく時代。一人で何もかもできる必要はなく、できる人が集まって、それぞれの得意分野をつなげて課題を解決していく時代であることが理解できた。

 

 ご講演、意見交換の詳細については下記もご覧ください。
 【詳細報告】「SDGs人材育成フォーラムinおおいた」 | EPO九州 九州地方環境パートナーシップオフィス
https://epo-kyushu.jp/epo-topix/1502-sdgs-in.html



 

yasuman2 1 1000
2020年04月01日

【長崎】平戸のしょくぶつ博士と登る 世界…

長崎県佐世保市の九十九島ビジターセンターから5月のイベントのご案内が届きました。 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産登録されている安満岳を訪れます。ぜひご参加ください。…
2020年03月31日

九州・沖縄各県の環境政策情報(…

3月下旬の九州、沖縄各県の環境に関する行政情報を掲載しています。 ぜひ御覧ください。 ★ご注意…
2020年03月27日

【助成金】子どもたちの環境学習…

公益財団法人 高原環境財団からのお知らせです。 子どもたちの環境学習活動に対する助成事業 (1)…
2020年03月26日

【助成金】令和2年度…

一般財団法人みなと総合研究財団からのお知らせです。 ~令和2年度…
2020年03月26日

【募集】第31回緑の環境プラン…

公益財団法人都市緑化機構からのお知らせです。 ~都市の緑3表彰 緑の環境プラン大賞~…