epohedimg003




日 時:平成25年8月2日(金)15:00-17:15

場 所:水俣市公民館2階ホール

プログラム

あいさつ    九州地方環境事務所 環境対策課長 川﨑 雅貴

基調講演      北九州市立大学法学部 教授 三宅 博之先生

事例発表      はつの保育園の取組について

                水俣市立水俣第一小学校×寄ろ会 菜の花プロジェクト

         水俣市立水俣第一中学校×NPO植物資源の力 エコ改修プロジェクト

意見交換

フォーラムでは、北九州市立大学の三宅教授より「地域とつながるESD」と題し、ESDの系譜や考え方、

地域と学校との連携事例等について話題提供いただいた。続いて、水俣において取り組まれている学校と

民間団体等との連携事例について、3つの団体・学校から活動紹介が行われました。

意見交換では、環境教育や学びあいの活動をとおして、子どもたちや関わる大人たちに身に着けてもらいたい

「力」について問いかけ、意見を書き出してもらいながらグループでのディスカッションを進めました。

 2013-08-02_15.06.00.jpg

宮城県塩竈市を中心とする松島湾、塩釜湾一帯は、日本の塩文化発祥の地。

その豊かな湾を共有する地域が連携して、その恵みを発信する「道の駅」ならぬ「湾の駅」を構想しているのが

一般社団法人 チガノウラカゼコミュニティ。

今回は、代表の津川昇昭さんにお話を伺いながら、塩めぐりツアーをご案内いただきました!

tohoku1.jpg

塩竈市は人口あたりのお鮨屋さんの数が日本一だそう!


最初に豊かな湾の恵みがたっぷりの塩釜水産物仲卸市場を訪れました。

チガノウラカゼコミュニティメンバーの松永正治さんに、

市場のお店を ご案内いただきました。 幼い頃から市場に出入りしていた松永さんは、

お知り合いの方がたくさん! お店の方も、九州から来た私に東北のお魚の特徴や食べ方を

教えてくださいました。 食べて見なければ分からない!と言うわけで、チガノウラカゼ

コミュニティおすすめ、 新鮮な海産物を藻塩でいただく「藻塩海鮮丼」を市場の中でいただきます。

魚が新鮮なので、お塩だけで十分美味しい!!贅沢などんぶりをたっぷりといただきました。

  tohoku2.jpg
次にやってきたのが、その藻塩を作っている「合同会社 顔晴れ塩竈」。

こちらの塩は塩竈神社の藻塩焼神事と同様、海藻と海水を煮詰める作り方でつくられています。

一度は途切れかけていた古くからの製塩文化「藻塩」を復活させた及川さん。 次の世代につなげながら、

地域の魅力を発信される姿に力強さを感じました。

tohoku4.jpg

その後、浦霞で有名な株式会社佐浦さんにて、蔵をご案内いただいた後、 御釜神社、塩竈神社をめぐり、

塩の神様にご挨拶。

塩竈神社が有名ですが、ふしぎな伝説を持つ釜が奉られている御釜神社は一見の価値ありです!

たっぷりと歩いた後は、デザートをいただきながら一日を振り返りました。

デザートは、地域の食材を贅沢に使ったジェラートで有名な「えんふぁん」さんの 作る塩ジェラート。

本当に美味しかったです!

  tohoku5.jpg

チガノウラカゼコミュニティが取り組む、塩でつながる湾の駅構想。 とても大きなことのように

聞こえますが、地域の方の一人一人の取り組みを線でつなげて、 面で見せていくこと。

この塩ツアーを通じて、その取り組みの力強さと地域への思いに とても説得力を感じました。

地域の魅力を発信し、人が集まり、地域への経済的な効果を期待することはもちろんだけれど、

何より感じるのは、次世代を担う子どもたちが誇れるふるさとにしたいという強い思い。

その思いを集約して、地域の多様な人の様々な取り組みをデザインして、コーディネートしていくことの重要さ。

それが、チガノウラカゼコミュニティが地域で取り組んでいること。そしてその活動のためにEPOができる支援とは

どのようなものだろうかと、あらためてEPOの果たす役割について考えた時間となりました。

 

 

青森から一旦仙台に帰って中間報告会。ここでEPO東北の鈴木さんのインタビューをさせていただきました。

このインタビューを通して、同じEPOで働く中で、また震災後の取組について多くのことを学ばせていただきました。

 さて、仙台で一日過ごした後にやってきたのが福島。

今回最初に訪れたのは、福島県二本松市の「特定非営利活動法人 ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」の管野(すげの)さん。

菅野さんと初めて出会ったのは、今年の3月に水俣で行われた「「水俣と福島をつなぐフォーラム」」です。

※詳細がまとめられたブックレットはこちらです。→http://www.csonj.org/images/csonj_booklet001.pdf

福島で有機農業を営みながら、地域づくりの活動を進められている取組についてお話を伺いました。

2013-07-12sugeno-san.jpg

 

 

 

 

 

 

 


「特定非営利活動法人 ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」の運営する道の駅

「道の駅 ふくしま東和」 で放射線測定器の説明をしてくださる菅野さん。



もともと人口7000人の旧東和町とその周りの市町村が合併し、2005年に人口6万人の町となった二本松市。 

その二本松市にある「道の駅ふくしま東和」を運営する「特定非営利活動法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」。 

合併にあたり、これからはお上頼みの地域づくりではなく、地域に暮らす人が自ら動いていかなれけばいけない。

と共通した思いを持つ農家、商店街の人々が手を組んでまちづくりに取り組み、団体設立にいたったそうです。

地域のあるもの探しからはじまり、有機農業の推進と「東和げんき野菜」などの地元ブランド化や特産品の開発、

東京に近い利点を活かした都市農村交流の促進、福島市をはじめ都市部のスーパー等に野菜を出荷する仕組み

づくりを進める一方で、伝統の技の伝承事業等を通して、地域内の多世代交流や健康促進も進められています。

  20130712towagenkiyasai.jpg


「東和げんき野菜」。 地域ブランド化を進め、流通させています。

 


20130712hatake1.jpg

 菅野さんの畑を見学中。美味しいとうもろこしをいただきました! 

 

 

20130712hatake2.jpg  

赤とんぼが飛ぶような、豊かな風景が広がるところでした。         


 

2011年3月11日の東日本大震災発生後、ここ ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会

でもすぐに被災者支援活動を始められました。

その一方で、福島第一原発の事故が起きた後、有機農業を継続していくために、大学や専門機関と連携しながら、

目に見えない放射線を数値として表し、見える化する取組や、助成金を獲得して自分達で土壌調査を行い、

安全性を確かめながら農業を続けられています。

このような動きを迅速に行うことができたのも、NPOという組織にしていたことも大きかったと言われていました。

 

その後、菅野さんのお知り合いのさくらんぼ畑にて思う存分さくらんぼを食べて、農家レストランへ。

山奥にあるのは1軒の完全予約制レストラン「季の子工房」。民泊も行われているそうです。

こちらのオーナー武藤さんにお話を伺いながら、 ランチをいただきました。

武藤さんの本業はナメコ栽培農家。料理人の息子さんが帰ってきたことをきっかけに、地域づくりの一環として始められました。

出される料理はなんとイタリアン!地域でとれた野菜やナメコを使った美味しい(!!)料理が並びました。

もともとグリーンツーリズムや都市農村交流事業を進められてきたそうですが、震災後は大学の調査や研究のため、

二本松市に入られる方も多く、1000人を超す方々が訪れたそうです。

菅野さんと武藤さんのお話を聞いていて感じるのが地域の方々の底力。


震災前から自分達による地域づくりを考えてこられたからこそ、今の現状に冷静に対応して、自分達の暮らしを営み続ける

強さと覚悟を感じました。

 
20130712sakuranbo.jpg

 

さくらんぼ畑でお話を伺いながら、美味しくいただきました^^ 

地域の名産・りんごを活かしたシードルづくりも進められているそうです!

 



  20130712restaurant1.jpg

 

「季の子工房」のテラス。 とってもおしゃれな雰囲気です。

 



  20130712restaurant2.jpg


オーナーの武藤さんにお話を伺いながらいただくのはイタリアン!

どれも本当に美味しかったです!

甘辛味噌&ナメコのピザは初体験でした^^

                                 

 

午後からは、飯館村、南相馬市、浪江町を回りました。飯館村、浪江町居住制限区域に指定されています。

カーテンの閉められた家々、シャッターの閉まったお店、、静まり返った町。

つい最近まで暮らしを営まれていた方が帰ることができない現状。

テレビや新聞では見ていましたが、実際に訪れてみてその重みを感じました。

同じことが二度と繰り返されないように何ができるのか。 どうするのか。

福島に残された課題は、今日本に生きるすべての人への問いかけのように感じました。

  20130712minami-soma3.jpg

残された牛たち。

 



  20130712minami-soma4.jpg

 

立ち入りを制限されている門の前に立つ警備員の方。

 


  20130712minami-soma2.jpg

 

津波の後、残された家々。



 

 

さてさて宮城~岩手と濃い3日間をすごしてやってきたのは、青森県弘前市!

世界自然遺産「白神山地」のお膝元です。

世界遺産というと、守っていくために、人が立ち入ってはいけない場所、というイメージですが、実際はどうなのでしょうか?

こちらでは、一般財団法人白神山地財団 理事長 渋谷拓弥氏に地域が連携しながら白神山地を守りながら活かす取組

についてお聞きした後、実際にガイドの土岐さんにご案内いただきながら、白神山地に広がるブナ林をトレッキングしました!

2013-07-10buna.jpg



縄文時代から続く白神山地のブナ林。とても明るくて気持ちいいです!

 

 

 

 

 

 

 

 

最初にお話をお伺いしたのは、一般財団法人白神山地財団の渋谷拓弥さん。

もともと弘前市で地域づくりの取組を進められていたときに、白神山地の魅力をまちづくりに活用していきたいと思い、

自ら白神山地について勉強をしながら、地域の方々に協力を呼び掛けて、4年後。

地域の方々の理解と協力を得られ、「一般財団法人白神山地財団」の設立へとつながりました。

白神山地を取り囲む市町村は、文化・ライフスタイル・言葉も共感しやすいものが多く、またその恩恵を受けながら

暮らしが営まれています。

財団設立にあたり、白神山地を囲む青森・秋田の5市町村が協力し、行政区を超えた広域連携団体となりました。

白神山地財団では、白神山地ブランドを活かし、企業とタイアップしたり、環境教育を進めていかれています。

今年世界遺産に認定されて20周年となる白神山地。イベントだけにとどまらず、白神山地を活かした地域づくりを続けていくための

グランドデザインを描きながら事業を進められていました。これからの取組がますます楽しみです。

cocacola.jpg

コカ・コーラとタイアップして自動販売機に掲げられている看板。 

そしてその後はお待ちかねの白神山地トレッキング!!

白神山地のプロガイドの土岐司さん(有限会社エコ・遊代表)にご案内いただきました。

白神山地の特徴は縄文時代から続くブナ林。自然保護という概念がない頃から、白神地域に暮らす人々は

その恩恵を受けながら、感謝をささげ、営みを続けてきました。

自然とともに生きること。現在よく言われている自然保護という概念は人間の傲慢な考えであり、

人間は自然にはかなわない。震災の話になった時にも、「津波は地球の生理現象の一つ。

人間は地球の生理に逆らってはいきていけない」と言われていたのが印象的です。

2013-07-10shirakamisanchi_kanban.jpg 2013-07-10kuma-no-ashiato.jpg2013-07-10leaf-layer.jpg

 白神山地入口にかかっている看板。          熊の爪痕です!          地面を切り取ると葉っぱの層が!

今回ご案内いただいた土岐さん、南三陸町でご案内してくださった後藤さんが言われているのは同じこと。

この学びを活かし、次世代につなげていきたいという強い意志を感じました。

2013-07-10shirakami.jpg

3日目。岩手県遠野から北上し、やってきたのは岩手県・雫石町。

ここ雫石には、日本が誇る大型農場「小岩井農場」があります。

小岩井農場は今年でなんと122年目。創業当時からの建物が現在でも使われ、一部は

重要文化財に指定されています。そしてその大きさは社員の方でも分からないところがあるくらい広大。

私も1日ご案内していただきながら、スケールの大きさに 圧倒されてしましました。

この日は、品質保証部部長 鎌田徹さんへの「3.11あの時」のインタビューに私も同席させていただいた後、

小岩井農場の見学と環境に配慮した取組についてお話を伺いました。

130709sairo.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

右奥の2つは、現存する日本最古のサイロだそう。水色と赤、赤と茶等、色の組み合わせが

100年以上たった今でもとってもおしゃれです。

 

 

 

 

 

震災が起きた時、岩手県内陸部にある小岩井農場でも長時間にわたり揺れが続いたものの、

地震に対する直接的な被害は少なかったそうです。

しかし、直後から停電してしまったことで電気を使えなくなったことは、多くの家畜を抱える農場に

とって危機的状況でした。

たとえば電動の搾乳機で1日2回搾乳する牛は、1回搾れないと炎症を起こし、乳房炎になってしまったり、

鶏は、非常にデリケートで停電になってしまうとパニックになってしまい、圧死してしまう可能性もあるそうです。

小岩井農場ではつながりのあるところから発電機を借りて、危機的状況を乗り切ったとのこと。

ただ、飼料を作っている石巻の工場が被災したり、物流の拠点である沿岸部が被災してしまったことで、

日常を取り戻すには数か月の時間がかかったそうです。

エネルギー、物流、そこから派生する諸問題について、平常時からリアルに意識し、現実的な選択肢を探りながら、

「備えること」の重要性を改めて実感しました。

130709interview.jpg 



 

 

 

 

お話を伺った品質保証部の建物。建てられた時のままの木造の建物に赤い屋根。素敵でした!

 

   130709ushi.jpg

 

 

 

 

 

 

こちらも赤い屋根のレトロな牛舎の中で休む牛たち。ここからおいしい牛乳やバターが出来上がってるんですねー!



インタビューの後は、鎌田さんに小岩井農場をじっくりと案内していただきました。

何せ岩手を代表する作家、宮沢賢治も描いた風景。

岩手山をバックに広がる豊かな森や草原に映えるのは、木造づくりの建物に赤い屋根。

明治~昭和にかけて作られたものがそのまま残されているこの風景、とても素敵でした!

しかし、この豊かな風景ももともとは何もない「不毛の原野」だったとのこと。

そこを開拓し、アカマツやスギなどを植えて、まず山林事業が発展。

その後、「日本人の体位向上に資する」のため、畜産振興に目標を定め、現在の農場につながっています。

※このあたりのお話は、ぜひ小岩井農場のホームページ をご覧ください。

明治初期、荒れ果てた土地を前に壮大な夢を描き、日本の酪農の礎を築いた方々の物語。引き込まれます!

個人的には小岩井農場の名前の由来もなるほど!と思わず膝を打ってしまったトリビアでした。

130709iwatesan.jpg 

 

 

 

 

 

 

まきば広場から見る岩手山。雲に隠れてますね。。。   
東北の山は1つ1つどーん、というかどっしりしていたのが印象的です。とてもかっこいいです。  

 

 

130709ookamimori.jpg

 

 

 

 

 

 

 

これが宮沢賢治の物語に出てくる「狼森」。おお!と静かに感動してしまったのでした。
手前にあるのは小麦畑。物語が生まれる風景、納得です。

今では全国的に有名な観光スポットの小岩井農場。美しい緑が広がる風景の中には、先ほど触れたように広大な敷地の中には重要文化財も多数あり、

それらを見学するエコツアー=エコファーミングスクールも行われています。

こちらを案内するガイドやスタッフに地元の方を登用したり、地域と連携しながら取組を進められているとのことです。

※こちらのガイド付きツアー「小岩井農場物語」 は、第8回エコツーリズム大賞で優秀賞を受賞されています!(第7回は特別賞!)

また農場の家畜の糞尿や近隣の食品工場の食物残さ等を利用したバイオマス発電が敷地内に設置されていることなど、

農場の特性を活かしながら環境に配慮した取組を進められています。

130709reizouko.jpg

 

 

 

 

 

 

 

これ、なんだと思います?  なんと天然冷蔵庫なんです!こちらも重要文化財。    

なんだかとっても「ジブリ」な世界!

 

130709houseirin.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

この両端の森も人工林だそう!昔は荒地って。。。信じられないほど。

人が作った森も手入れしていくことで、こんなに豊かな森になることに驚きました!

               



おとぎ話に出てくるような美しい風景の裏側にある、厳しい冬を乗り越えながら荒地を開拓した先人たちの歴史。そこにははてしない苦労と忍耐があったことと思います。

寡黙で、我慢強く、粘り強いと言われる「東北人気質」。

この研修を通して出会った方々にも、繊細な心配りとともにその奥にある力強さを垣間見たような気がします。

育った場所の環境や文化は、人の根っこの部分に大きく影響するんだろうなぁ、と岩手山を眺めながらあらためて実感。

ふりかえって自分の「九州人気質」について考え直したのでした。

【関連リンク】

小岩井農場

Default Image
2019年08月15日

【参加募集】沖縄県各地域のビジターセンタ…

沖縄県各地域のビジターセンターより、8月以降の催しの情報が届いています。 ぜひご参加ください! □森のお散歩観察会(8月)~夏真っ盛りのやんばるの森~…
2019年08月15日

【展示】南阿蘇ビジターセンター…

熊本県阿蘇郡の南阿蘇ビジターセンターから写真展のお知らせです。 ぜひ足を運んでみてください。…
2019年08月15日

【参加募集】雲仙諏訪の池ビジタ…

長崎県雲仙市の諏訪の池ビジターセンターからイベントのお知らせです。 ぜひご参加ください!…
2019年08月15日

【参加募集】重富海岸なぎさミュ…

鹿児島県姶良市の重富海岸なぎさミュージアムからイベントのお知らせです。 ぜひご参加ください!…
2019年08月15日

【参加募集】九十九島ビジターセ…

長崎県佐世保市の九十九島ビジターセンターからイベントのお知らせです。 ぜひご参加ください!…