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繋げよう九州!広げようEPOの輪!! インタビュー 美和台校区社会福祉協議会 会長 城下 邦芳さん 

~自分たちの「まちづくり」は、この方向で間違ってない!~

 

 美和台校区社会福祉協議会 会長 城下 邦芳 さん

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■美和台校区社会福祉協議会・自治会のことを教えてください。

 美和台校区は福岡市で最も高齢化率が高い地域の1つで、高齢化率は27%を超え、一部町内会では45%を上回るところもあります。また、美和台は、昭和40年代後半に開発された住宅地で、坂が多く、高齢者や乳幼児を抱えた世代は、徒歩での外出は厳しいという状況があります。戸建住宅で高齢者夫婦のみ、又は独居の世帯が増え、引きこもりがちになる高齢者が増えることが、懸念されている地区です。
 福岡市では、自治協議会組織と共に小学校区ごとに、校区社会福祉協議会が設置されています。私自身、45歳を過ぎてから、地域活動に関わりを持ち始めました。それは自分の勤めていた百貨店の経営難がきっかけでした。自社の商品を売るためには、百貨店にお客さんに来てもらうだけではなく、地域の人に自分の働いている百貨店や、自社の商品に馴染んでもらう必要がありました。そこで、自らが地域に入り込んで地域の方と親密な関係性を築く必要性があると感じ、これまで以上に地域と関わり合いを持つようになりました。

私自身若いころから野球をやっていたので、地域のソフトボール大会や体育協会を手伝ううち、子ども会育成連合会の役員を仰せつかりました。私の息子も、町内のソフトボールチームに参加していましたが、今思えば、息子は私が育てたというより、町内会の皆さんに育ててもらったくらいの恩恵があります。その意味で地域に恩返ししたいとの思いもあり、今では、美和台地区の自治会・防災会活動・社会福祉協議会活動に従事しています。

 

 

■同時解決事業への関わりのきっかけは?

文部科学省主催で、2030年の超高齢社会を見据えた、地域づくりの取組があったのですが、地域の活性化を地域住民だけで考えるのではなく、地域の企業や団体などに呼びかけて、「出会いの場」をつくるというものでした。そのときに立花高校も参加されていて、同じ地域で協力してやっていこうという話になりました。

そして、私自身が美和台校区を「もっと暮らしやすくできないか」と模索し、色んなイベントやセミナーに参加する中や「おたがいさまコミュニティ会議」(住民・行政・事業者が地域課題を協働して解決する関係性を備えた地域会議)の場で、「NPO法人循環生活研究所」(以下、循生研)に出会いました。循生研は、長年、美和台地区で継続的な資源循環を目指し、ダンボールコンポスト活動をしていて、活動開始直後からの参加者が高齢化し、コンポストを続けられなくなったり、フォローアップの講座にもだんだん足が遠のいている、という状況に直面していました。一方で、美和台校区社会福祉協議会では、高齢者の安否確認が地域課題となっていて、循生研のコンポストクルーがコンポストの手入れと共に、高齢者宅の安否確認を行ってくれれば一挙両得であり、一緒に出来ないかと話し合いを重ねてきました。今では、地域のごみ減量にもつながる環境課題と社会課題を、同時に解決するための同時解決事業として、循生研をバックアップしながら活動を行っています。

 

 

■同時解決事業を開始する前と現在までの地域の変化は?

校区内の公民館の出入り口にコンポストを置いていますが、それを見た住民の方々が興味を持って、「自分の家でもやってみよう」という意識が少しずつ広がっているように感じています。高齢者だけではなく、若い世代の方もコンポストに少しずつ興味を持ってくれているようです。“見える化”してアピールしていくことで、人から人へのつながりを通して、少しずつコンポストが広がっていくこを期待しています。

コンポストを用いた取り組みによって、地域の人との関わりができるということは、大きな変化です。。畑の手入れやコンポストの手入れをしてくれる人が、家に訪問しに来てくれるという関係ができることで、人とコミュニケーションをとることができる。そして、「困りごとや心配ごとはないか」とお声掛けすることができる。また、高齢者の方などは、コンポスト巡回で家に人が来ることで日常生活に刺激が生まれ、生活にメリハリが出ているようです。その反面、今後は担い手育成も必要だと考えています。コンポストは団地でもできる、ごみ減量にもつながるという利点もあるので、もっと地域に広めていきたいと考えています。

そのためには、コンポストの成功体験を伝えることができる人材を増やしていく必要があります。成功体験を伝えることで、人から人へと影響を与え、そこから広がりができます。コンポストを継続して、長く続けてもらいたいです。こうした小さなことの積み重ねと継続で、数年後に新しいコミュニティの形になっていくのではないかと期待しています。

 

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■同時解決事業の成果は?

同時解決事業をするまでは、「地域の課題(困りごと)を、解決するためにはどうしたら良いのか」がはっきりと見えていませんでしたが、同時解決事業に取り組んだことによって、これからの美和台地区のまちづくりの方向性と道筋が見えたと実感しています。自分たちの「まちづくり」は、この方向で間違ってないと確信しています。

また、東北のブロック研修では、山形県鶴岡市三瀬地域の人々が、自然豊かな森の地域の宝を活かし、地域興しの活力にしていることを知りました。我々も、もっと地域の資源を活かすべきだと痛感しました。加えて刺激をうけたのは、住民の方々がSDGsを当たり前のように口にしていました。私も個人的に「美和台版SDGs」を作っていましたが、三瀬地域の皆さんの話を聴いて、内容をより深いものに更新しました。

 

 

■今後の美和台地域の展望について

私どもが暮らす「地域」とは、競争の社会ではなくて「共生の社会」であること、共生することが地域社会を支えていく、という視点が大事だと私は考えています。「経済的には豊かではないが、生活するには豊かな環境」という、誰一人取り残さないまちづくりを、住民一体となって出来たらと思っています。

地域の活動は、福祉なら福祉だけといったように、1つの分野に絞って取り組むのではなく、自給自足の農業や能力を引き出す教育分野など、いろんな方面と協力し合いながらwin-winな関係で、活動をやっていく方法があると思います。そのためには、一方的なGive & Giveではなく、Give & Takeの関係が大切です。

そして、循生研や地元の高校(立花高校)、地元の事業者と連携し、耕作放棄地、廃棄ロスなどの問題を解決し、地域の中で資源を循環し、価値を生み出して、いずれは収益事業として活動できつつ、「地球環境にやさしいまちづくり」の仕組みを、作ることができたらと考えています。美和台地区のコミュニティを深めるために、これからも尽力していきたいと考えています。

 

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