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【実施レポート】九州環境教育ミーティング2020 球磨 冬編

九州環境教育ミーティング(略称:KEEM)では、環境教育、環境保全、地域づくりなどに関心のある個人・団体・企業・行政などが交流し、お互いに学びあうことを目的として、九州各地で大会を開催しています。
今年度の会場は、熊本県球磨郡球磨村にて、4回に分け四季折々の実施形態で進めています。

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その第2回となる「冬編」が、球磨村三ヶ浦地区の「田舎の体験交流館さんがうら」にて開催されました。この施設は、球磨村にて平成22年3月に135年の歴史を閉じた一勝地第二小学校に新たな風を吹き込み、農林業の体験や自然に親しむ拠点として活動しています。

【参考】さんがうら 田舎の体験交流館 

☆九州地方環境パートナーシップオフィスは九州・沖縄地方における環境教育およびESDを推進するため、ステークホルダーと協力し本ミーティングを共催しています。


【実施スケジュール】
■1日目(2月1日 土曜日)
14:00 受付
14:30 開会・オリエンテーション
15:00 球磨村の郷土食について説明
15:30 ワークショップ(体験)「郷土に伝えられた食を味わいつくそう」

■2日目(2月2日 日曜日)
07:30 朝食
09:00 ワークショップ「地名・地域に伝わる伝承から見る球磨」
11:00 振り返り(各グループの発表・質問など)
12:00 閉会


冬編のテーマのひとつは「食」です。
球磨村地域に伝統的に伝わる食について、施設スタッフのみなさんから食文化についての解説と、調理のお手伝いをいただきながらメニューに取り組みました。

 

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稲作だけではなく、果樹やジビエ食材など多彩な食文化は、地域で協力しながら、大変困難な治水や農業技術の改善に努力を重ねてきた結果である点が参加者に伝わりました。
またこの食文化をアクティビティと捉え、調理体験を観光資源として提供していることも説明されました。
環境教育と食文化は一見、異なる分野であるように見えますが、根ざす部分は同じであり、次世代への伝承を含め、体験活動として導入する必要性について、各自が考えるワークショップとなりました。


翌日は「地名・地域に伝わる伝承から見る球磨」と題しワークショップを開催しました。
参加者は球磨村総合運動公園へ移動し、「人吉層」の見学を行いました。
この地層は、人吉盆地が人吉湖と呼ばれる大きな湖だった時代に、湖の底に流れ込んだ泥や砂、小石や火山灰などが堆積してできています。この地層からは真水に堆積したことを示す貝や水草、樹木の化石が多く見られます。
この運動公園では、この人吉層からでいている丘がきれいに観察できます。
※見学当日は朝靄が濃い状況でしたが、日頃ははっきりと観察できます。

 
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続いて参加者は、三ヶ浦地区に戻り松谷棚田を見学しました。
体験交流館の真下に広がるこの棚田は、日本棚田百選にも選ばれる美しい棚田です。
標高150メートルから250メートル、100メートルの落差に渡って美しい田が広がっています。
美しいだけではなく、棚田周辺には巨大な石や巨木が点在し、棚田を広げるために村の人々が努力を重ねて来たことが伺えます。
一部の田では耕作を休止していることも説明があり、後継者の確保や農産物の消費拡大も村の課題としてあることが参加者に伝わりました。

【参考】松谷棚田展望所 

 
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プログラムの最後のワークショップとして、「地名・地域に伝わる伝承から見る球磨」を実施しました。
球磨郡周辺の79集落中、約60の集落が、主な居住者の名字と一致する地域であり、集落の名前が重要なメッセージとなっています。そこには、地域ごとに伝えられた自然現象の生活への影響、災害への考え方が表されています。
参加者は地域の地図を基に、時代によって変化する字名と地域の歴史や、球磨川による洪水被害常襲地帯としての球磨村、球磨川の右岸と左岸で大きく変わる地質、災害の頻度など、様々なキーワードから情報を読み解く内容です。
地名からイメージをふくらませると地域の産業や、防災に対しての考え方、土地の位置づけなど様々なメッセージを読み取ることができ、その豊富な情報量に参加者は大きく驚いていました。

ワークショップには球磨村住民の方にもご参加いただき、実際の歴史や防災についての意識などを、ワークショップ結果と照らし合わせ、様々な角度から検討を行いました。
また、こうした情報や考え方を、環境教育という視点から、次世代に伝えていくことの重要さと、その手法についても各参加者が想像し、どの地域でも実践できるテーマであることを再確認しました。

 
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また、ワークショップの最後には実行委員会から、環境省の提唱する地域資源を活用し自律分散型の社会を形成しながら地域の活力を最大限に発揮する考え方、地域循環共生圏についての話題提供を参加者へ行い、環境教育や環境保全が果たす役割についても参加者で検討、共有を行いました。

【参考】地域循環共生圏ポータルサイト

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以上の内容で、九州環境教育ミーティング 球磨 冬編を締めくくりました。
次回は春編として、同会場で季節感を盛り込んだ内容で実施いたします。
募集等につきましては、ホームページ等で発信を行いますので、ぜひご参加ください。
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