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生物多様性地域セミナー in 大分 に参加しました

平成26年9月20日(土)、「生物多様性地域セミナー in 大分」が大分農業文化公園(杵築市)で開催されました。当日は定員150名を越える大勢の参加者が来場し、本セミナーに対する関心の高さを実感しました。

□講演
開会挨拶および式典に続いて、地球いきもの応援団の一人であり生物多様性リーダーでもある森田正光氏による講演が行われました。講演のテーマは「異常気象と生物多様性」。気象予報士ならではの視点で、地球温暖化と異常気象の関係について大型台風の発生や集中豪雨などを例に解説されました。講演後は、環境省担当官より生物多様性の保全に向けた取組の紹介がありました。

 

□事例紹介
続いて、次の4団体による活動事例の紹介が行われました。


○生きものも育む自然共生型田んぼづくり 九重ふるさと自然学校 代表 川野 智美 氏
九重ふるさと自然学校:http://www.7midori.org/kokonoe/

○トキと暮らす島 生物多様性佐渡戦略 佐渡市総合政策課 課長 渡辺 竜五 氏
佐渡市:http://www.city.sado.niigata.jp/index.html

○多様な生物のいる中津干潟と保全活動 NPO法人水辺に遊ぶ会 理事長 足利 由紀子 氏
NPO法人水辺に遊ぶ会:http://www.max.hi-ho.ne.jp/y-ashikaga/

○「国東半島宇佐地域世界農業遺産」地域の生物多様性 日本文理大学工学部 教授 杉浦 嘉雄 氏
国東半島宇佐地域世界農業遺産:http://www.kunisaki-usa-giahs.com/

九重ふるさと自然学校では田んぼを「お米とともに生きものも育む場所」と位置づけ、田んぼに魚道を設けるなど生きものが暮らしやすい環境づくりに取組んでいます。また、苗代にお湯を引いて苗を育てる「湯苗(ゆなえ)」という九重ならではの伝統的な手法の紹介がありました。早期に水をためることで、生きものが棲みやすくなるメリットもあるとのことでした。


佐渡市は世界農業遺産に日本で最初に認定された地域のひとつであり、トキの野生復帰に取組むとともにブランド米「朱鷺(トキ)と暮らす郷」の認証制度を創設するなど、世界農業遺産の先進地として独自の取組を行っています。

NPO法人水辺に遊ぶ会では、瀬戸内海随一の規模を誇る中津干潟において、自然観察会や学校と連携した環境学習、海岸清掃、調査研究活動など幅広い活動を行っています。中津干潟はカブトガニの国内最大級の生息地として知られており、また、生物種814種のうち28%が希少種で、種類も個体数も多いのが中津干潟の特徴です。今年より漁業協同組合と連携し観光漁業に取組むなど、今後の活動が期待されます。

昨年、世界農業遺産に認定された「国東半島宇佐地域」は降水量が少なく、昔から水を確保することが難しかった地域です。それゆえ複数のため池を連携させた用水供給システムが生まれ、またクヌギを活用した原木しいたけの栽培が行われるなど、地域の自然環境にあわせた農林業が発達してきました。このようなクヌギ林とため池がつなぐ農林水産循環および農林水産物とともに育まれる生物の多様性が高く評価され、世界農業遺産の認定につながりました。


□パネルディスカッション
セミナーの最後に行われたパネルディスカッションでは、九重ふるさと自然学校が行っている「トキもすめる里づくり」の活動や生物多様性に満ちた中津干潟が常に埋め立て問題にさらされていることなど、「生物多様性」をキーワードに活発な意見交換が行われました。

「生物多様性」と聞くと、少し難しいイメージがありますが、私たちの暮らしは「生きものの恵み」の上に成り立っていること、そしてその「生きものの多様性」が急速に失われつつある今、自分には何ができるのかということをあらためて考えさせられたセミナーでした。


□関連情報
○国連生物多様性の10年日本委員会:http://undb.jp/


○にじゅうまるプロジェクト:http://bd20.jp/

環境省 九州地方環境パートナーシップオフィス 
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